6月は夏の訪れが感じられる時期です。昔から「夏は受験の天王山」といわれるように、受験生の周りにいる大人は、夏の重要性を理解しています。一方、受験生本人は、大人が期待するほどはその重要性を理解していないものです。そのため6月はやや気が抜けてしまう受験生も現れますので、地に足をつけてコツコツがんばるよう声かけをしていくとよいですね。
6月度マンスリーテストの範囲
6月度マンスリーテストは、5月までと同様「確認テスト」です。テストまでの4回分のテキストがテスト範囲になります。
範囲は年によって微妙に異なりますが、2023年を例にすると以下になります。
- テキスト:11番~14番を中心に。
- 漢字の要step①:P36~47、P61~67
- 言葉ナビ下巻:P119~133
この内容をしっかりと復習しておきましょう。
6月度マンスリーテストの具体的なポイントと対策
具体的にはどのようなことを学習しなおす必要があるでしょうか。予想問題ではなく、あくまでも「しっかり復習しておくべきポイント」だと考えてください。
漢字|漢字の要step①:P36~47、P61~67
サピックスでは「漢字の要」で学習→毎回のデイリーチェックテストで確認という流れで学習を進めています。したがって、「漢字の要」とデイリーチェックテストで復習することがもっとも有効な対策です。数はやや多いので、計画的に進めていきましょう。
- 解毒
- 折半
- 洗練
- 去就
- 余念
- 手提げ
- 著述業
- 勇ましい(送り仮名をしっかり)
- 喜ばしい(送り仮名をしっかり)
- 基づく(送り仮名は「づく」。「ずく」ではない)
- 鉄鋼
- 包装
知識|言葉ナビ下巻:P119~133+62A-11テキスト
「言葉ナビ」の範囲には二字熟語だけでなく、三字熟語や四字熟語が含まれます。熟語と意味を一問一答的に結びつけるのではなく、言葉の意味・イメージや言葉の語源・背景と一緒に理解しておきましょう。受験生とお母様とで一緒に「言葉ナビ」を使って確認するといいですね。また、三字熟語では「空欄に色を表す漢字を入れなさい」という問題が出る可能性があります。しっかり覚えていくといいですね。
【覚えておきた四字熟語】(順不同/統計を取ったわけではなく筆者の経験上です)
- 大器晩成
- 主客転倒
- 傍若無人
- 玉石混交
- 因果応報
- 晴耕雨読
- 天変地異
- 針小棒大
【覚えておきたい三字熟語】(順不同/統計を取ったわけではなく筆者の経験上です)
- 御利益(漢字問題として出題されることも)
- 小気味(漢字問題として出題されることも)
- 玉虫色
- 目論見
- 天王山(国語ではありませんが、『天王山』の場所も覚えておきましょう)
- 白眼視(色を表す漢字)
- 試金石(色を表す漢字)
- 大黒柱(色を表す漢字)
- 紅一点(色を表す漢字)
- 青二才(色を表す漢字)
6月マンスリーテストで外来語が出題されたことがあります。外来語は読解問題の本文のなかで当然のように使われるものですが、そのいっぽうで入試直前まで苦手な受験生が多いものでもあります。早いうちに、できるだけ多く覚えてしまいたいですね。
【覚えておきたい外来語】(順不同/統計を取ったわけではなく筆者の経験上です)
- アイデンティティー
- マイノリティー
- ナーバス
- デリケート
- ジェラシー
- ボーダーレス
6月マンスリーテストの範囲である62A-11テキストで扱うのは「敬語」です。敬語(尊敬語、謙譲語、丁寧語)の基本が身についていれば、比較的簡単に正解できるものが多く出題される傾向があります。単純に「れる・られる」をつけても尊敬語にはならない言葉や「二重敬語」などが出題される可能性がありますので、よく確認しておくとよいでしょう。
【覚えておきたい敬語】(順不同/統計を取ったわけではなく筆者の経験上です)
尊敬語 |
謙譲語 | |
食べる | 召し上がる | いただく |
見る | ご覧になる | 拝見する |
話す | おっしゃる | 申す |
聞く | お聞きになる | うかがう、拝聴する |
する | なさる | いたす |
いる | いらっしゃる | おる |
行く | いらっしゃる | 参る、うかがう |
来る | いらっしゃる | 参る、うかがう |
「する」の尊敬語「なさる」に「ます」をつけると「なさいます」となります。「なさります」と書く受験生がいますので、注意するとよいですね。
読解|11番~14番テキスト
6月度マンスリーテストのテスト範囲では、以下のような内容を学習しました。(年度によっては15番テキストが範囲に含まれていることがあるため、一緒に説明します)
①脱文挿入問題の解き方
脱文のなかの指示語や接続語、使われている言葉(脱文の内容)に注目して答えを出す。
②比喩表現(たとえ)を言い換えた選択問題の解き方
まずは、比喩自体が「プラスの表現」なのか「マイナスの表現」なのか考える。そのうえで比喩の内容を本文の内容にあてはめるとどういうことなのかを考えて答えに近づいていく。
③違いを説明する問題の解き方
「Aは~、Bは…」というように2つの主語を立てて説明する。また、可能な限りAとBに書く項目をそろえる。
これらの解法を使う問題は、解放メソッドの「今日のコレいち問」および読解演習で扱われています。しっかり復習して考え方を理解しておきましょう。
62B-11テキストでは「複雑な気持ち」を書く問題も出題されています。この問題も入試でよく出題されますので、しっかり確認しておくといいですね。
まとめ
6年生6月度マンスリー確認テストのポイントを紹介しました。漢字、熟語(二字熟語、三字熟語、四字熟語)、敬語、読解問題の解法と、5月よりも少しやるべきことが多そうです。毎回の授業後にしっかり復習することで負担を軽減できます。ぜひがんばってください。この記事が皆さんのお役に立つことを願っています。