5月は中学受験生の意識が高まる時期です。
サピックスに通う受験生は、4月の「第1回志望校判定サピックスオープン」で現段階での合格可能性を客観的な数字で見たあと、5月3~5日に「GS特訓」で入試レベルの問題に触れて現段階の実力を知ることになります。こういった流れから、例年「がんばろう!」という意識になる子はいるようです。
この記事では、そんな意識が高まっている時期におこなわれる5月度マンスリーテストの国語のポイントと対策について紹介します。
マンスリーテストの国語の形式
まずは、形式を確認しておきましょう。
- 大問1:漢字問題(20点)
- 大問2:知識問題(語彙・文法/20点)
- 大問3:説明的文章(55点前後)
- 大問4:文学的文章(55点前後)
読解問題については「大問3=説明的文章、大問4=文学的文章」というのが通常の順序ですが、ときどき入れ替わることがあります。
5月度マンスリーテストの範囲
5月度マンスリーテストは「確認テスト」です。テストまでの4回分の授業内容の習熟度を確認します。
テスト範囲は年によって異なる可能性がありますが、2023年を例にすると以下となります。
- テキスト:07番~10番テキスト
- 漢字の要step①:P24~35、P57~60
- 言葉ナビ下巻:P60~75、P116~118
この内容をしっかり学習しなおす必要があります。
5月度マンスリーテストの具体的なポイントと対策
それでは具体的にはどのようなポイントをしっかり学習しておけばよいでしょうか。チェックポイントを紹介しますが、あくまでも「予想問題」ではなく「範囲となるテキストのなかでしっかりと学習しておきたいポイント」だとご理解ください。
漢字|「漢字の要step①」P24~35、P57~60(2023年)
サピックスでは毎週決められた範囲を「漢字の要」で学習し、デイリーチェックテストで確認するという流れで、漢字を学習しています。ですから、テスト範囲内の漢字をしっかり復習することが大切です。どうしても時間がない場合は、テスト範囲のデイリーチェックテスト4回分を復習するだけでも対策になります。
漢字の復習をするときのポイントは2つです。
①同じ漢字を「書ける」「読める」状態にしておくこと。
②「改める」「改まる」のように、微妙に送り仮名が変わっても書けるようにしておくこと。
- 養蚕(読み方もしっかりと)
- 著す
- 蒸発
- 博愛
- 幼い(送り仮名に注意)
- 勇ましい(送り仮名に注意)
- 親善
- お札(「ふだ」と読む場合)
- 悲喜
- 展望
- 版画
- 劇
- 観衆
- 拝借
知識|「言葉ナビ下巻」P60~75、P116~118(2023年)
5月度マンスリーテストの範囲は慣用句と熟語です。
まず、慣用句の苦手な受験生の特徴として、言葉をイメージせずに一問一答的に覚えようとする傾向が挙げられます。たとえば「腹を割る」という言葉の場合、「昔はお腹のなかに『心』があると考えられていた→その腹を割るということは『心』を相手に見せるということ→『腹を割る=本音で話す』ということ」というように、言葉から意味をイメージすることが大切です。
慣用句のなかに出てくる言葉の意味を理解していないことも多いように感じています。たとえば、「しのぎを削る」の場合「しのぎ」が刀のどの部分を指すのかがわかっていれば「しのぎを削る=激しく争う」だとイメージしやすくなるはずです。
次に熟語については、類義語や対義語をしっかりと学習しておく必要があります。たとえば「日常≒平生」「温厚≒柔和」「内容≒実質」など、セットで覚えておくことが大切です。
5月度マンスリーテストで敬語が出題されたことがあるので、念のため復習しておくといいね!
読解|07番テキスト~10番テキスト
5月度マンスリーテストは「確認テスト」という位置づけです。しかしながら、同じ文章が出ることはありません。ただし、授業で習ったのと同じ解き方の問題は出題されることがあります。特に以下の3点はしっかり確認しておきましょう。
①空欄補充問題の解き方
空欄の前後の内容、空欄前後にある指示語や接続語に注目して答えに近づいていく。
②情景描写問題の解き方
情景はそれ自体を表しているだけではなく、人物の心情を表したり、今後の展開を暗示したりする。
③傍線部を言い換える問題の解き方
まずは傍線部をいくつかに分けて言い換える。言い換えたものを合体させて全体を言い換えた答えをつくる。
これらの解き方を活用できる問題はA授業の解法メソッドや読解演習に用意されています。「今日のコレいち問」を確認してください。また、A授業のテキストの解答解説を確認すると、読解演習の解説に「今日のコレいち問の類題」と書かれた問題があります。この問題は特にしっかり確認しておきましょう!
まとめ
5月度マンスリー確認テストのポイントと対策について紹介しました。漢字、慣用句、熟語、(敬語)、読解問題の解法とやることがたくさんあります。この一つひとつの積み重ねが合格へとつながっていきます。ぜひがんばってください。
【マンスリーテスト全体の対策法については、こちらの記事をご覧ください】