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中学受験をする6年生に訪れるスランプ期間から脱出する方法

中学受験生がスランプに陥ったら、ご本人やご両親はどうすればいい コラム

中学受験をする6年生の多くが経験するのが「スランプ」です。「がんばって勉強したのにテストの成績が悪かった」、「毎日何時間も勉強しているのに、クラスが下がってしまった」というようなことが起こりやすく、悔しさのあまり泣き出したり、やる気を失ったりしてしまう受験生も少なくありません。

入試までの残り時間を考えると焦りがちですが、スランプに陥ってしまった場合はどうやって乗り切ればいいでしょうか。

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中学受験でスランプが訪れるのは「秋」

中学受験生のスランプはいつごろ訪れるでしょうか。もちろん、4年生や5年生で訪れる受験生もいるかもしれません。しかし、もっとも大きなスランプはやはり6年生の秋に訪れることが多いようです。

具体的には毎週のように模試や塾内でのテストがある、9~10月ぐらい。過去問を数回分解いて、「このままだと合格できない!」「がんばって勉強して合格したい!」という気持ちが強くなっているころでしょうか。このころ「次のテストこそ合格可能性80%を取りたい! 偏差値いくつ以上を取りたい!」とがんばって勉強するのに、なかなか成績が上がらないという現象が起きはじめるのです。この状態を12月ぐらいまで引きずる受験生もいます

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中学受験のスランプを乗り越える方法

どうすれば、中学受験のスランプを乗り越えられるでしょうか。受験生本人とご両親で別の対処が必要です。

受験生本人はどうすればいい?

まず、受験生本人はどんなふうにスランプを乗り切ればいでしょうか。

実は「なにもしない」のが正解です。

魔法のようにスランプを乗り切る方法を期待していた方、申し訳ありません。しかし、本当に「なにもしない」ことが大切なのです。

これはもちろん「勉強をするのをやめる」ということではありません。そうではなくて、偏差値が上がらなくても、クラスが下がっても、合格可能性が下がっても、いままでと同じように淡々とコツコツと勉強を続けるのです。

「なぜ、この問題を間違えたのだろう」「こんなミスをしてしまったのはどうしてだろう」と考えながら学習することは大切です。こうした地道な学習をそのままコツコツ続けましょう。

スランプに陥ると「もっと難しい問題に取り組まなきゃ!」と考え、過去問演習や対策問題ばかりに取り組みたくなりなす。でも、大切なのは基礎です。基礎的な力を疎かにして応用的な問題を解くことはできません。スランプに陥ったときこそ、基礎を大切にしましょう。

そうだとは言え、成績が上がらないなかで勉強を続けるのは、やっぱり辛いものです。そんなときはこんなグラフを思い出してください。

成長曲線、成長の過程

これは勉強に限りませんが、なにかをがんばりはじめたらある程度まではすぐに力が伸びます。ところが、そこで一時的に力が停滞してしまうことがあるのです。それでも努力を続けると、再び一気に力が伸びる瞬間がやってきます。一般的に「ブレイクスルー」と呼ばれる現象です。スランプに陥っている期間は辛いと思いますが、自分を信じてコツコツがんばってください。

ご両親はどうすればいい?

お子さんがスランプに陥ってしまった場合、ご両親はどうすればいいでしょうか。大切なことは2つあります。

まずは、とにかく冷静でいること

お子さんの成績が停滞あるいは下降をはじめると慌ててしまうものです。それが入試直前期である6年生の秋に起きればなおさらでしょう。しかし、ご両親の動揺は必ずお子さんに伝わり、プレッシャーになってしまいます。

「どうしてこんな問題もできていないのよ!」「こんなんで合格できるわけがないでしょ!」などと言うのも問題です。私の経験上、ご両親からこうしたことを言われた受験生は「よし、やるぞ!」と奮起するどころか、「そうか、合格できないよな……」とやる気を失ってしまいます。もちろん激励のつもりでこうしたことを言うのだと思いますが、残念ながらほぼ100%の確率でその思いは伝わりません。

お子さんがスランプに入ったらしいと感じたら、とにかく冷静に。そのうえで、「塾の先生に相談する必要がある?」「家庭教師をつける必要がある?」「志望校を変更する必要がある?」など、できそうなことを考えてみてください。

冷静に偏差値や合格可能などを考慮して、「これはどうしても志望校を変更する必要がある」という結論に達したら、やはり冷静にお子さん本人と話し合ってください。塾や家庭教師の先生とも相談するといいですね。

次に大切なのは、笑顔&前向きな声かけを忘れないことです。

お子さんの成績がなかなか伸びないと、ご両親は不安になってしまうものです。もちろん、心のなかではいくら不安になっても構いません。ただ、お子さんの前ではあくまでも笑顔でいてください。それだけでお子さんの気持ちは安心します。

そして、その笑顔のまま前向きな言葉をかけ続けましょう。「こんなにがんばってるんだから、きっと合格できると思うな!」、「この問題ができなかったって言うけど、これとこれとこれはできてるよ!」。意識的にこんな言葉を使いましょう。

お子さんから弱音が出たらどうしたらいいでしょうか。そのときは、ただ受け止めることが大切です。「こうすればいいんじゃないの?」とアドバイスするよりは、「うんうん、そう考えているんだね」と耳を傾けることを意識するといいですね。そのうちにお子さんがスッキリしてしまうこともありますよ。もちろん、お子さんにアドバイスを求められるようであれば、答えてあげるといいですね。

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まとめ

・中学受験の大きなスランプは6年生の秋にやってくる。
・スランプに陥っても、淡々とコツコツ勉強するのが大切。
・ご両親は冷静に。SMILEと前向きな声かけを忘れずに。

スランプは多くの受験生が経験することです。スランプになることが当然だと考えて、大きな気持ちで乗り切ってください。

進学教室サピックスに国語科講師として約14年半勤務。α1~Aコースまで担当しました。「がんばる子の隣で一緒に勉強したい」という願いを叶え、2019年12月から家庭教師として活動中です。今後も「隣にいる人の幸せのために」を忘れずに、中学受験生と一緒に学習したいと思います。

プライベートでは5歳の娘の育児に奮闘中。親としての先輩であるお母様、お父様からさまざまなことを学ばせていただいています。

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