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中学受験で大学附属校が人気化!その理由と受験生の対策は?

中学受験では大学附属校が人気化! コラム

中学受験の現場である変化が起きています。入試まで着実に勉強を続ければ難関の進学校を目指せるはずの受験生が、大学進学まで保証された附属校を志望するケースが増えているのです。講師としては「もったいないな……」とも思ってしまうのですが、どうしてこれほどまでに附属校の人気が高まったのでしょうか。

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中学受験の現場で実際に起きていること

2月1日からの入試スケジュールを相談する場で、ある受験生のお母さんとこんな会話になったことがあります。

筆者「2月1日からいずれも附属校の受験をお考えなのですね」(資料を確認すると、比較的安全な附属校の名前が並んでいる)
お母様「はい」
筆者「お子様の力を考えると、もっと偏差値の高い進学校を目指すこともできると思いますが。進学校でしっかり勉強すれば国立大学への進学も見えてきますよ」
お母様「うちは、いま考えている附属中学校からそのまま大学に行ければ充分ですから」
筆者「しかし……」
お母様「仮に進学校へ行っても、もしかするといま受験しようと思っている附属中学の大学に合格することも難しいかもしれません。それなら中学から附属校に行っておいたほうがいいと思うんです」

お母様の話をまとめると、「できるだけ早いうちに難関大学あるいは人気大学に進学する権利を確保しておきたい」ということになります。筆者が中学受験生のお手伝いをするようになったころ、こうしたご両親は多くありませんでした。ここ1~2年の間に、急激に増えているのです。

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実は3種類ある附属校

附属校と言っても、実は3種類あります。

一つは70%程度の生徒が高校、大学に内部進学する文字通りの附属校。慶応義塾普通部や慶応義塾中等部、慶応義塾湘南藤沢中等部(慶応義塾系は高等部を経て大学に進学します)、早稲田大学高等学院、早稲田実業、立教池袋、明治大学明治、明治大学中野、中央大学附属、中央大学横浜、法政大学、法政大学第二、青山学院中等部(高等部を経て大学に進学します)などが、これにあたります。

もう一つは、50%程度の生徒が大学に内部進学し、それ以外の生徒は外部の大学を受験する半附属校と呼ばれる学校。早稲田中学や神奈川大学附属中学、専修松戸などがこれに当たります。(同じ早稲田大学系でも、早稲田中学は早稲田大学への内部推薦枠は50%強、早稲田大学高等学院と早稲田実業は内部進学率が70%以上という違いがあります)

また、国立の附属中学は高校受験をしなければなりません。東京学芸大学附属世田谷や横浜国立大学教育学部附属などがこれに当たります。東京学芸大世田谷の場合、東京学芸大学附属高校へ進学するのは例年1/3程度。横浜国立大学横浜の場合、中高連携の教育展開によって神奈川県立光陵高校に進学する生徒と、東京学芸大学附属高校や横浜翠嵐高校などの国公立のほか私立高校に進学する生徒がいます。

人気が上がっているのは、はじめに紹介した文字通りの附属校です。

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中学受験で大学附属校が人気の理由

どうして大学附属校の人気が高騰しているのでしょうか。その理由は主に2つあります。

私立大学の定員厳格化

2016年に政府が発表した政策が大学入試に大きなインパクトを与えました。それが私立大学の入学定員厳格化です。これまで定員8000人以上の大学に対する私学助成金の交付基準を、定員の1.2倍に達しない入学者数であることに定めていました。政府はこれを段階的に厳しくし、2016年度には1.17倍、2017年度は1.14倍、2018年度は1.1倍としたのです。これによって慶応義塾や早稲田だけでなく学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政(GMARCH)などの人気大学の合格者が減ることになりました。もちろん、入試倍率は上昇。進学校と位置付けられている高校は軒並み大きなダメージを受けたのです。

文科省の狙いは一部の大規模大学に学生が集中するのを防ぐことでしたが、結果的には中学受験を経て進学校に入った生徒たちに大きな影響が出てしまいました。こうしたことを中学受験時に予想できた塾や家庭は皆無だったのではないでしょうか。

2019年実施の大学入試では、ここに取り上げた人気大学の志望者数が大きく減少したと報じられています。来年もこの傾向が続くのか、あるいは逆に増加するのかはいまのところわかりません。

大学入試改革

2020年以降に大学入試改革が行われることも忘れてはいけません。2020年を最後に大学入試センター試験が廃止。2021年から大学入学共通テストがはじまります。これまでマークシートだけだった出題形式に代わり、記述問題が導入。英語では「読む、聞く、書く」のほかに「話す」力が求められることになります。この大学入試改革によって一般入試の枠が減り、AO入試(学力試験だけでは測れない人物像を判断して行う入試)や推薦入試の枠が広がるものとみられています。ただ実際には、改革によって大学入試がどうなるのかはまだまだ不明確です。

大学入試を取り巻く状況は数年あれば変わってしまいます。こうしたことを考慮すれば、小学6年生から中学1年生になるタイミングで人気大学の席を確保するために、附属中学を志望する中学受験生が増加するのは当然のことだと言えるでしょう。

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中学受験生はどのような選択をすべきなのか?

大学入試を取り巻く現在の流れを考えれば、附属校の人気はますます高まっていくと考えられます。こうした状況のなかでこれから中学入試を迎える受験生は、どのような学校を受験すべきなのでしょうか。

まず考えられるのは、不明確な大学入試に対するリスクを軽減するために、トレンド通り大学附属校を受験するという方法です。狙った通り大学附属校に入学することができれば、成績をしっかり維持し素行に問題がない限り、大学に内部進学することができます。

一方、あえて附属校を避けるという選択もあり得ます。附属校の人気が高まっているということは偏差値や倍率も上昇するということです。これは附属校とは少し異なりますが、横浜英和学院が青山学院と系属校として提携、「青山学院横浜英和」に生まれ変わりました。その結果、2019年中学入試の偏差値は上昇。2年前なら合格していたはずの受験者層が軒並み不合格になってしまいました。

また、慶応義塾は創立150周年記念事業の一環として、2013年に横浜に小学校を開校。その卒業生は基本的に慶応義塾湘南藤沢中等部に進学することになっています。こうした傾向は慶応義塾以外にも広がっていくかもしれません。その分だけ中学から入学する生徒は絞られてくるわけですから、中学受験で附属校に入るのはさらに難しくなるかもしれません。

そうであれば、あえて進学校に入学して学力を伸ばすことを考えるのも悪くありません。自分の努力次第で難関私立大学だけでなく、難関国立大学を目指すこともできるようになります。

いまの流れに従って附属校を受験すべきか、あえて進学校を受験すべきか……。現在の状況を考えれば附属校を選ぶのが賢い選択のように思えますが、先のことは誰もわかりません。いまの中学受験生が高校3年生になったころには、まったく想像していなかった状況になっているのかもしれないのです。そう考えると、附属校と進学校のどちらを受験すべきかという疑問に対して、明確な答えを出すことはできません。

進学校に通わせて勉強をたくさんやらせるのもいいですし、附属校へ通わせてある程度のびのびした6年を過ごさせるのもいいでしょう。正解は家庭の方針によっても異なります。

実際に中学や高校に通うのは受験生本人です。受験校を決めるときは、附属校か進学校かだけに限らず、男子校(女子校)か共学か、宗教色はどうかなどあらゆる観点から検討してください。また、受験生本人の希望を可能な限り考慮するようにしましょう。

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まとめ

  • 附属校には3種類ある。70%程度の生徒が大学に内部進学する附属校、50%程度の生徒が外部の大学を受験する半附属校、高校受験をする必要がある国立の附属校人気が高まっているのは、70%程度の生徒が大学に内部進学する附属校
  • 附属校の人気が高まっている理由は、私立大学の定員厳格化と大学入試改革
  • 附属校を受験すべきか、進学校を受験すべきかという疑問に対して、明確な答えを出すのは難しい