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中学受験塾でいつから勉強する?|塾講師が考えるNGのタイミング

中学受験の勉強をする小学生 コラム

中学受験をする子どものほとんどは塾に通います。塾に通わずに合格する子がいないわけではありませんが、本当に稀なケース。統計を取ったわけではありませんが、おそらく0.1%にも満たないでしょう。では、実際、何年生から塾に行けばいいのでしょうか。

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一般的には何年生から?

中学受験を決めた子が塾に通うタイミングは、一般的に新4年生(3年生)の2月からということになっています。これは大手進学塾が、中学入試が行われる6年生の2月までの3年間で受験勉強を完成させるカリキュラムを組んでいるから。ですから、新4年生(3年生)から塾に通わせれば、勉強に遅れてしまうことはありません。

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塾講師のおすすめは

一般的には新4年生(3年生)から通いはじめる子が多い中学受験塾ですが、実際には新5年生や新6年生から通いはじめる子もいます。ただ、そのころにはカリキュラムが進んでしまっているため、遅れを取り戻すのに苦労します。「塾がない日にがんばれば追いつけるのでは?」と考えるかもしれませんが、なかなかそうはいきません。塾からは必ず宿題が出されます。ほとんどの子は小学校と塾の宿題で手一杯。これ以外のスケジュールをこなすのは難しいものです。

こうして考えると、新4年生(3年生)の2月から塾に入るというのは、現役の塾講師である筆者から見ても正しいタイミングだと言えます。

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早いほど有利!? 1年生から通い始めた子の末路

中学受験というのは、ある意味で小学校6年間の集大成です。そう考えると、1年生や2年生など早い時期から塾に通わせるほうが有利のように思えます。

ところが、実際には「受験勉強をはじめるのは早いほどいい!」とは言い切れません。これまで小学校1年生から塾に通ってきた子を何人も見てきました。ただ、低学年から通塾した子たちがみんな輝かしい合格を手に卒業していったかというと、必ずしもそうではありません。もちろん、なかには開成中学や桜蔭中学といった超難関校に合格した子もいます。しかし、偏差値30台の子もたくさんいたのです。

なぜ、1年生から塾に通いはじめたのにもかかわらず、思うように成績が伸びなかったのでしょうか。それは彼らにとって塾が勉強するところではなくなってしまったからです。

1年生から塾に通いはじめた子のなかには、いつのまにか単なるライフワークとして塾に来るようになってしまう子がいます。特に1年生や2年生のころは「塾にたのしく通うこと」「勉強ってたのしい! と思ってもらうこと」を目的に授業が進むもの。もちろん塾の意図した通り、知的好奇心が刺激されて積極的に勉強するようになる子もいます。しかし、「学校のほかに通えるたのしいところ」ぐらいの位置づけになってしまう子もいるのです。3年生や4年生になるころまでにこの意識を変えることができればいいのですが、一度できてしまった認識を変えることはなかなかできません。結局このまま高学年に突入してしまうのです。これでは難関校に合格することはできません。

こう考えると、低学年から通わせることが必ずしも正しいとは限りません。

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低学年から塾に通う子がいるのはなぜか?

1年生や2年生から塾に通うことにはデメリットがあります。それでも低学年から子どもを塾に通わせる親がいるのはなぜなのでしょうか。

もっともわかりやすいのは、「遊ばせておくぐらいなら、とりあえず塾に行かせましょう」という理由。学童保育や託児所の代わりに塾を利用するパターンです。意味なく時間を過ごさせるよりは、少しでも勉強させようという気持ちはよくわかります。

一部の中学受験塾が人気化してしまったのも理由の一つです。近年、中学受験に対する意識が高い地域で塾に入るための競争率が上がるという現象が起きています。そのため、「塾に入るために早めに手を打とう」と考え、入塾を急ぐケースが増えているのです。

いずれにしても、大切なのは親がしっかり管理すること。スケジュールや宿題の進捗具合、テストの点数や間違いやすいポイントなどを把握し、「塾はたのしいけど、勉強するために通っているのだ」という意識を持たせてください。

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付録 中学受験塾に通う前の準備は?

新4年生(3年生)2月から通うことを前提に、事前に準備しておきたいものを紹介します。

学力面の準備

小学校で教わる内容についてはしっかり身につけておきましょう。たとえば、6年生になっても基本的な掛け算を間違える生徒がいます。九九は2年生で習う内容ですから、本来であれば身についているはずです。こうした基礎的な学力があれば、塾の授業についていきやすくなります。そのためにも計算の練習を毎日やることは非常に大切。入塾テストの前にしっかり訓練しておきましょう。

計算練習以外には、小学校で習った漢字を毎日練習しておきましょう。トメ、ハネ、ハライまで確認しながら、正しく覚えることが大切です。

気持ちの面の準備

中学受験塾は6年生の1月~2月におこなわれる入試に合格するために通うところです。実質的に3年生の子どもにこれを理解させるのは難しいことですが、少なくとも「勉強するために通う場所なんだよ」ということは伝えておくようにしましょう。

実際の入試までに起きる可能性があることについても話しておくことが大切です。塾に持っていくお弁当を作ってあげられない日もある、お迎えに行けない日もある、自分一人で勉強しなければいけない日もあるなどなど……。こうしたことを事前に伝えておけば、そのときになって子どもが混乱することがなくなります。

文房具の準備

細かいことですが、文房具は学校用、宿題用、塾用の3つを用意しておきましょう。学校用はランドセルのなか、宿題用は学習机の上(リビング学習の場合はテーブル近く)、塾用は塾に持っていくカバンのなかに用意しておくと忘れ物がなくなります。とくにペンケースの忘れ物は驚くほど多いので気を付けてください。また、せっかくペンケースがあっても「鉛筆を削っていない」「シャープペンの芯がない」「消しゴムが入っていない」ということもよくあります。塾に行く前にしっかり確認するといいですね。

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まとめ

  • 塾に入るタイミングは新4年生(3年生)の2月がベスト
  • 低学年のうちに入塾させるのなら勉強する意識をしっかり持たせることが大切
  • 塾に入る前に学力面や精神面の準備が必要

進学教室サピックスに国語科講師として約14年半勤務。α1~Aコースまで担当しました。「がんばる子の隣で一緒に勉強したい」という願いを叶え、2019年12月から家庭教師として活動中です。今後も「隣にいる人の幸せのために」を忘れずに、中学受験生と一緒に学習したいと思います。

プライベートでは5歳の娘の育児に奮闘中。親としての先輩であるお母様、お父様からさまざまなことを学ばせていただいています。

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