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【サピックスの国語】5年生6月度マンスリーテストの対策ポイント

国語5年生6月マンスリーテスト対策ポイント_修正 サピックス

6月は、2月に5年生がスタートしてから4か月が経っている時期です。春期講習や夏期講習のような大きなイベントのあいだに入っているためか、気が緩んでしまう生徒さんをたくさん見てきました。

そうだとは言え、国語では5年生後期、6年生に向けた大切な土台作りが続いている時期でもあります。この時期に学習したことはその後の学習を進めるうえで、非常に重要です。

学習内容の重要性と生徒さんの意識がうまくマッチしない、そんな6月に実施されるマンスリーテストの対策ポイントについて紹介します。

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5年生6月度マンスリーテスト確認テストの範囲

5年生6月度マンスリー確認テストの範囲は以下です。5月マンスリーテストがあるかどうかでテスト範囲が異なる可能性がありますが、この記事では5月マンスリーテストのない2024年6月マンスリーテストを例にしています。

  • テキスト:9番~13番を中心に
  • 言葉ナビ:P22~P39、P61~P66、P101~P111

この内容をしっかりしっかりと復習しておくといいですね。

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5年生6月度マンスリー確認テストの具体的な対策ポイント

漢字・知識・読解の各分野別に具体的な対策について紹介します。

漢字|9~13番テキスト

漢字の学習は、各テキスト後半に掲載されている20問ずつの読み取り、書き取りの問題に取り組むだけでは足りません。見逃しているご家庭が多いのですが、実は新出漢字と一緒に掲載されている「使い方を覚えよう」の熟語が高い頻度で出題されています。マンスリーテスト前に総復習しておくといいですね。

覚えておきたい頻出漢字 ※経験上でのピックアップです。

  • 根幹
  • 専門
  • 専ら
  • 収集
  • 従う
  • 追従(ついじゅう/ついしょう)
  • 通勤
  • 勤行
  • 額縁
  • 赤銅色
  • 銅像
  • 接ぎ木
  • 骨接ぎ
  • 返済
  • 経済
  • 救済
  • 往復
  • 往年
  • 承認
  • 承る
  • 得意
  • 得体の知れない
  • 熱を帯びる
  • 難破
  • 読破
  • 就職
  • 職人
  • 精算
  • 精進料理
  • 製鉄所
  • 付属
  • 配属
  • 米俵
  • 恩師
  • 度量
  • 極める
  • 貸借
  • 功績
  • 招待
  • 金鉱
  • 衛生
  • 易しい
  • 難易度
  • 障子
  • 武器
  • 達者

知識|11番テキスト「知の冒険」+言葉ナビ上巻:P22~39、61~66、101~111(2024年)

11番テキストの「知の冒険」は「品詞」です。「名詞」「動詞」「形容詞」「形容動詞」「副詞」「連体詞」「接続詞」「感動詞」までが範囲となっています。「助詞」「助動詞」については含まれていません。

この品詞については、5年生6月マンスリーテストでは例年6~10点分のウェイトとなっています。これを大きな配点と見るかどうかは、生徒さんの状況によるでしょう。また、実際の入試でどれだけのウェイトを占めているかは中学校によって異なります。そのため、最近は「がんばって覚えなくてもいいのではないか」という声も聞かれるようになりました。ただ、いわゆる難関校に合格するほとんどの生徒さんが、基本的なことをマスターして卒業していきます。

筆者個人としては、志望校で文法の出題があるのであれば、しっかり学習しておくべきだと考えています。また、志望校で出題されるかどうかに関係なく、マンスリーテストでは出題されることが予想されます。6~10点を落とすと偏差値やコースが大きく変わってしまうリスクを考えると、やはり軽視せずに学習しておきたいですね。

言葉ナビの範囲は合計で35ページとなっています。内容はことわざ、体の一部を表す言葉を使った慣用句、上下で対となる熟語、四字熟語と多岐にわたるので、しっかり復習しておきましょう。

コトノハ|9番~13番テキスト

「コトノハ」はA授業のテキストに掲載されているものですね。「読解メソッド」や「読解演習」のように読解の学習というわけではないためか軽視されがちです。しかし、非常によく出題される部分ですので、しっかり復習しておきたいですね

覚えておきたい頻出語 ※経験上でのピックアップです

  • まことしやか
  • すっとんきょう
  • のっぴきならない
  • 青写真
  • しおらしい
  • うってつけ
  • ご執心
  • 荒唐無稽
  • 気が置けない
  • 場数
  • 貪欲
  • やおら
  • ほとぼりが冷める
  • あかぬける
  • 優越感
  • 劣等感
  • 浅ましい
  • 指折り
  • あうんの呼吸
  • 名を馳せる
  • 寸暇
  • 没頭する
  • 後ろ髪を引かれる
  • 腑に落ちない
  • おめがねにかなう
  • 耳ざとい
  • ありきたり
  • うららかな

読解|9番~13番テキスト(2024年)

読解のポイントについて、A授業とB授業に分けて紹介します。

A授業の読解

説明的文章のメインテーマは、広く捉えれば「環境」「自然」でした。もう少し具体的に書けば、人間が自然と共生するにはどうすればいいのか、自然保護の観点から人間が自然に適切に手を入れるにはどうすればいいのかといったことが論じられた文章が取り上げられています

「自然保護」というと人間がまったく手をつけない山や森、海をイメージしがちです。しかし、中学受験では「実際は人間が適切に手を入れることで自然は健康な状態を保てるのである」と主張される文章がよく取り上げられます。「自然が破壊された、あるいは特定の動物・植物が減少している→だから、環境を元に戻せばいいというほど単純ではない」という主張もよくあります。

また、「針葉樹」「広葉樹」「照葉樹」「雑木林」「人工林」といった言葉はこれらがテーマの文章でよく出てくるので、「なんだか難しそうな言葉だな……」といった拒否反応を示さないように慣れておくといいでしょう。

物語文では、「ストレスから心の病になってしまった父親の気持ちを主人公である少年が理解する物語」と「戦時下、小学生の男子が二歳の女の子のちょっとした一言で、自分の行動の罪深さに気付く物語」が出題されました。

5年生の国語では、基本的には受験生と年齢の近い主人公の心情を追う学習がメインとなります。ただ、5年生後期、6年生に向けて、受験生本人とは年齢や立場の異なった他者の気持ちを考えられるようになることが大切です。仕事のストレスによって心を壊してしまった父親の気持ちを考えること、「お菓子」が何なのかさえ知らない子がいることに気付くことなどは、10~11歳の5年生には難しいことかもしれません。そうだとしても、「わからない」で終わらせるのではなく、想像することで理解していくといいですね。

また、戦時中は現在の小学生には想像もできないような状況のなかで、人々は生きていました。テレビや漫画を遠ざけようとするご家庭は多いのですが、戦争を題材にした作品に一度でも触れたことがあれば想像できます。少し時間を取って一緒に観てみるといいでしょう。「日本の歴史」のような学習漫画でもいいですね。

特定のテーマの文章でどのような主張が展開されやすいか、どのような言葉が使われやすいか、どのような世界が描かれやすいかを予備知識・前提知識として持っておくことは大切です。

B授業の読解

説明的文章では、「機械と人間についての関わり方を論じた文章」と「動物や人間の行動について論じられた文章が出題されました。いずれもよく見かけるテーマです。

最近は「AI」が社会的なキーワードになっていますので、機械について論じられた文章では特にしっかり理解しておきたいですね。一般的に機械と人間の関わり方を論じた文章では、「人間と人間の心の交流を大切にすべきである」という結論になることが多くあります。

ただし、ご承知の通り、実際の社会での機械と人間の関わり方は文章で語られているほど単純ではありません。実際には人間の相手を機械がしなければならない時代に入っています。また、経済の原理で言えば、人件費を削ってAIなどの機械に仕事をさせるといったことも起きています。こうした話が文章に出てくる可能性はあると考えられます。現在の社会の流れについて、日ごろからお子さんと話し合う習慣があるといいですね。

物語文では、「父親に反発する少年を描いた文章」、「自分たちをかわいがってくれた近所の老人の愛情に気付き感謝する文章」、「負い目を感じていた友人に対して本音をぶつけることで対等な関係を築く文章」が取り上げられました。主人公はいずれも5年生と近い年齢の少年ですので、親しみやすかったのではないでしょうか。

いずれも非常に重要なテーマではありますが特に「自分たちをかわいがってくれた近所の老人の愛情に気付き感謝する文章」についてはよく理解しておきたいですね。「主人公が親や周りの大人の愛情・優しさに気付き感謝する」というのは、中学受験の物語文の典型的な構造です

また、あるテキストの文章のなかで「田舎の子vs町の子」という典型的な構図が見られます。現代の小学生にこのあたりの話はイメージしづらいかもしれませんね。また、蛮声を張り上げて夜中まで騒いでいる父親が出てくるなど、中学受験生の家庭とは異なる家庭像が描かれた文章もあります。大人は“海の男”という感じでイメージしやすいのですが、難しいと感じた受験生もいたかもしれません。

解答に使いたい言葉としては、「うしろめたい」「申し訳ない」「罪悪感」「愛情」「感謝」「反発」「嫌悪感」「気まずい」「素直になれない」「とむらう」「冥福を祈る」など、中学受験生らしい言葉がたくさん出ていきますので、一つひとつ理解できるといいですね。

ここまで6月マンスリーテスト範囲の読解について紹介しました。ただ、実際のマンスリーテストでは、必ずしもテキストと同じテーマの文章が出るわけではありません。1年半後の入試を見据えた対策だと考えて、参考にしていただければと思います。

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5年生6月マンスリーテストの対策ポイント まとめ

5年生6月マンスリーテストの対策ポイントを紹介しました。改めて学習内容を確認すると、入試に向けた土台となる内容であることがよくわかります。受験生本人のモチベーションが上がりづらく大人としてはもどかしい時期ではありますが、可能な限りの準備をして臨みたいですね。今回の記事が5年生のサピックス生の参考になれば幸いです。

今回の記事はサピックスに14年半勤務した経験、家庭教師として受験生の隣で一緒に学習した経験から書いたものです。ただ、サピックスの公式見解とは限りません。ご不明点がある場合は、所属校舎の担当の先生に問い合わせてください。

進学教室サピックスに国語科講師として約14年半勤務。α1~Aコースまで担当しました。「がんばる子の隣で一緒に勉強したい」という願いを叶え、2019年12月から家庭教師として活動中です。今後も「隣にいる人の幸せのために」を忘れずに、中学受験生と一緒に学習したいと思います。

プライベートでは5歳の娘の育児に奮闘中。親としての先輩であるお母様、お父様からさまざまなことを学ばせていただいています。

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