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中学受験で大切なママ友との付き合い方

コラム

「ママ友」との付き合いに振りまわされてしまう親をよく見かけます。お母様がママ友との関係に踊らされていては、お子さんが落ち着いて勉強できません。中学受験に失敗しないためには、どのようなことを意識してママ友と付き合っていけばいいのでしょうか。

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親が自立していることが大切

中学受験は親子の受験」とよくいわれます。高校受験や大学受験はほぼ完全に子どもが自分の意志で進めていくものです。しかし、中学受験の勉強をする小学4~6は自分で学習スケジュールや受験校を決めることができません。そこで、親が子どものことを理解し、適切な方法で学力を伸ばしてやる必要が出てきます。

中学受験生の親は、いわば子どもを“マネージメント”する立場であると言えるのです。その親が根なし草のようにフラフラしていたらどうなるでしょうか。子どもはコロコロ変わる親の言うことに振り回され、どうしたらいいかわからなくなってしまいます。当然、勉強の効率は下がる一方になり、学力が伸びないまま入試を迎えることになってしまうでしょう。

大切なのは、ご両親が自立していること

塾などの信頼できる情報をもとに受験についてよく調べ、お子さん本人を客観的に見たうえで勉強を進めてください。まずは、この意識をしっかりと持っておきましょう。

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ママ友からの情報の受け止め方

中学受験で志望校に合格するためには、ある程度豊富に情報を持っておく必要があります。入試の方針や日程に変更がないのかといった情報は、受験勉強を進めるだけでなくスケジュールを決めるうえでもとても大切なものです。ただし、重要なのは情報の正確性。特にママ友からまわってくる情報には注意が必要です。出所が確かでないことが多く、「情報」というよりは、「感想」や「推測」になってしまっていることが多くあります。

「○○塾の△△校舎に行ったら成績が上がったのよ~」
「□□塾は下位クラスに入ると相手にしてもらえなくなっちゃうのよ」
「友だちの子どもがね、▽▽社の問題集をやったら偏差値がすっごく上がったらしいの!」

いずれもママ友のあいだで飛びかいがちな会話ですよね。でも、これはすべて本当のことですか? 本当に○○塾の△△校舎に行けば成績が上がるのですか? 本当に□□塾は下位クラスに入ると相手にしてもらえなくなってしまうのですか? 本当に▽▽社の問題集をやれば偏差値が上がるのですか?

当然ですが、人間はそれぞれ違うものです。ある子どもにとってぴったりだった方法が誰にでも当てはまるわけではありません。○○塾の△△校舎で成績が伸びた子どもがいたからといって、別の子どもがそこに通ってどうなるのかはわからないわけです。

気になる情報をキャッチしてもすぐに飛びつかず、本当に正しい情報なのかどうかを確認することが大切です。たとえば「○○塾の△△校舎で成績が上がった」という話を聞いたのであれば、その校舎の合格状況を聞いてみましょう。もし生徒全員の成績が飛躍的に伸びるのであれば、かなり優秀な実績が出ているはずです。そうでないのであれば、情報の出所となったママの子どもに合っていたかその子が努力したか、あるいはその両方かのいずれかです。

情報の正確性を確認できたら、一度子どものことをじっくりと見てみましょう。そして、「入手した情報を我が子に適用する必要があるのだろうか」と考えるのです。たとえば、「○○塾の△△校舎にはいい先生がそろっていて、生徒それぞれに合った勉強スケジュールをつくってくれる。そのために多くの子どもが成績を伸ばし、第一志望校に合格していく」と判断したとします。しかし、自分の子が現在の塾で順調に伸びているのであれば、転塾する必要はないかもしれません。「○○塾の△△校舎にはいい先生がそろっているんだな。でも、うちの子にはいまは関係ないかな」とだけ思っておけばいいのです。

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ママ友との付き合い方

もうおわかりだと思います。ママ友と付き合ううえで大切なのは、つかず離れずの距離を保つことです。

最近はLINEなどのメッセージアプリでグループをつくり、ことあるごとに情報交換するママ友グループがいます。こうしたグループに参加するのは悪いことではありませんが、振りまわされてはいけません。入試日程や形式の変更といった重要な情報にはアンテナを張っておき、それだけをキャッチできるようにしておきましょう。この場合も決して鵜呑みにしてはいけません。自分でしっかりその真偽を確認してください。

一部には定期的にお茶会を開くグループもあるようです。こうした集まりに参加するのは時間の無駄です。メリットがないとは言いませんが、子どもの成績のことでいわゆる「マウンティング」が起きたり無駄にダメ出しされたりと大きなデメリットがあります。そんなことで親の気持ちが不安定になったら、子どもの勉強にも悪影響が出てしまいます。このようなリスクがあるものに参加する時間があったら、子どもの勉強のサポートに費やしてください。

万一「付き合いが悪い」というようなことを言われたら、思い切ってグループから抜けてしまいましょう。中学校や入試の情報を得るための方法はママ友グループ以外にもあります。学校説明会に行ってもいいでしょうし、塾に相談してもいいでしょう。むしろ、そうすればはじめから正しい情報を得ることができるのです。繰り返すことになりますが、もっとも大切なのは、親自身が自立していること。この意識を忘れないようにしましょう。

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ママ友の嫉妬や妬みに注意!

最後に、ママ友の嫉妬のせいで気持ちのバランスを崩してしまったご両親のお話を紹介します。入試が終了して2週間ほど経ったころ、あるお母様が相談にやってきました。

お母様「先生、うちの子はA中学とB中学に合格して、A中学に進学することにしました」
筆者「ええ、そうでしたね。本当におめでとうございます」
お母様「B中学をやめてA中学に進学することを別の子のお母さんにお話したら、『え、B中学をやめちゃったの? もったいない! あそこは本当にいい中学校なのに!』って言われてしまったんです。もしかして、私の判断はまちがっていたのでしょうか。もしそうだとしたら、子どもに申し訳なくて……」

ちなみに、A中学とB中学はどちらも人気が高く校風もいいのですが、偏差値も大学進学実績もA中学のほうが上。両方合格したらA中学に進学するのが一般的な判断だと考えられています。

これはおそらくママ友の嫉妬です。このママ友のお子さんはA中学やB中学に合格しなかったのでしょう。そこで、このようなことを言ったではないかと考えられます。筆者はお母様にこう伝えました。

筆者「B中学は確かにいい学校ですが、総合的に考えれば当然A中学を選ぶべきです。お母様の判断はなにも間違っていません。胸を張ってA中学に進学してください」

お母様はこの言葉を聞いて安心したのか、「そうですか……そうですよね!」と笑顔になって帰っていかれました。

本当に、ママ友の嫉妬というのは本当に恐いものです。唯一救いだったのは、これが入試後にあったことだということ。もし入試前の受験校選びの段階でこういったことでお母様がバランスを崩していたら、お子さんに悪い影響が及んでいたかもしれません。

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ママ友との付き合い方 まとめ

・親自身が自立していることが重要
・ママ友からの情報は、正しいかどうかを客観的に確認する
・正確性が確認できたら、自分の子に必要かどうかを判断する
・ママ友グループとは、つかず離れずの距離を保つ
・グループから抜けることもいとわない意識を持つ
・ママ友の嫉妬には注意!

進学教室サピックスに国語科講師として約14年半勤務。α1~Aコースまで担当しました。「がんばる子の隣で一緒に勉強したい」という願いを叶え、2019年12月から家庭教師として活動中です。今後も「隣にいる人の幸せのために」を忘れずに、中学受験生と一緒に学習したいと思います。

プライベートでは5歳の娘の育児に奮闘中。親としての先輩であるお母様、お父様からさまざまなことを学ばせていただいています。

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